知る人ぞ知る国家資格の一つ「クリーニング師」は、クリーニング店を経営するために必須の国家資格です。

国家資格
接客を行う店頭にはいなくても構いません。
しかし、洗濯を行う作業場には必ず一人以上、資格を持つスタッフを置く必要があります。
美容師免許や調理師免許のような実務経験を必要とせず、中卒以上の学歴があれば誰でも受験資格があります。
資格を取得するには、学科試験と実技試験の2つに合格することが必要です。

1.学科試験
学科試験では、「衛生法規」「公衆衛生」「洗濯物の処理」に関する知識を問う問題が出題されます。
2.実技試験
実技試験では、まずアイロンがけの試験が行われます。
地域によっては足袋など、独自のアイロンがけをテストする場合もあります。

次に、繊維を触り、なんの繊維かを「鑑別する」試験が行われます。
そのため、手触り感覚のみで何の素材か言い当てられれるぐらいのレベルが必要となります。
実技試験で出題される素材としては、シルク、綿、毛などが挙げられます。

また、素材以外に「シミ」の鑑別試験も行われます。
マジックやサビ、墨などによって付着したシミを適切に鑑別し、どの薬品でシミ抜きを行うかを短時間で判断する力が求められます。

以上、2つの試験に合格し、申請を行うと、資格免許が交付されます。
(免許取得後は、3年に一度、研修を受講することが義務付けられています)

尚、試験内容は、都道府県ごとに異なる場合もあります。

そのため、クリーニング師の資格取得を目指す人は、事前に自分の地域の出題内容まで含めてチェックしておきましょう。